4月5日から4月11日の米国失業保険申請件数が発表されました。数字は驚愕の524万件でした…。3月29日から4月4日までが660万件で、その前の週が680万件でしたから少しずつ減少に転じているもののとんでもない数字であることには変わり有りません。
3月7日までは1週間で約30万件で推移していましたから、毎週平常時の20倍近くの人が失業していることになります。
なお、100年に一度と言われたあのリーマンショックの際でも、2009年3月の65万件が最多でしたから、「えげつねえな…」としか言いようがありません。
5月発表の雇用統計(失業率)はどうなってしまうのか
1月半ばから2月半ばの失業率(3月発表)は3.5%でした。それが2月半ばから3月半ば(4月発表)で4.4%に急増しています。ただ、先ほどのグラフをもう一度見てほしいのですが、3月半ばまでは、まだそこまで失業者は増えていませんでした。その後3月後半からドカンと失業者が増えています。
つまり、5月上旬に発表される雇用統計(3月半ばから4月半ばの失業率)はさらにとんでもない数字が出るのは間違いありません。
米国の労働者数は約1憶6000万人です。4月の統計ではその4.4%(704万人)が失業していると発表されました。その後4週間のうちに、失業者は約2100万人増えました。先ほどの数字に合計すれば約2800万人です。
そうすると…単純計算ですが、失業率は驚異の17.5%…!!
失業者が大量に出たのですから、再就職した人も一定数いるとは思いますが、それでも確実に15%は超えてくるのではないでしょうか。
なお、リーマンショック後の最悪の失業率は約10%です。…超えちゃってるじゃないですか\(^o^)/オワタ
6月の雇用統計はさらに悪化する可能性が高い
4月15日、トランプ大統領は、段階的に米国の経済活動を再開する旨発表しました。しかし、カリフォルニア・ニューヨークの州知事は猛烈に反対しています。
このまま経済活動の停止が続けば、当然ですが破綻する企業が大量に発生します。そうすれば、失業率のさらなる悪化は不可避でしょう。
そもそも、米国企業は、多数の国と地域に拠点を置く多国籍企業が多く、米国での感染拡大が収まったとしても、それだけではダメなのです。米国経済の回復にはコロナウイルスの世界的(少なくとも、欧州・アジアでの)な感染拡大の収束が必要です。
1930年代に起こった世界恐慌では、米国の失業率は25%以上を記録しました。今回のコロナショックはこの数字に限りなく近づきそうな予感がします。
現在、ダウ平均株価は上昇基調ですが、突然の暴落に常に備えるべきだと私は考えます。
コメント